「先生は優しすぎる」と言われたことはありますか?そう言われて、自分のことを「甘すぎる」と思って、勝手に落ち込んだりしたことはないですか?私は「優しすぎる」は褒め言葉だと思っています。「優しすぎる先生」こそ、今も、そしてこれからも、学校に絶対欠かせない存在だと思うのです。こんにちは、スクールカウンセラー神村です。今回は「優しすぎる先生にこっそり伝えたいこと」。優しすぎる先生も、そうでない先生も、どうぞこっそり読んでください。
否定しないから、いい。
例えば、学校で子どもが「授業やりたくない」と言ったとします。多くの先生は「そんなこと言わない」と子どもをたしなめます。しかし、優しすぎる先生は、いったん子どもの言葉(思い)を受け止めます。「そうだよね」「やりたくない気持ちはわかるんだけどね」と、一旦受け止める。そうした否定しない先生の姿は、子どもたちに圧倒的な安心感を与えます。安心できるから子どもはネガティブなことが言えるのです。またネガティブな気持ちは、心が強くないと受け止められません。つまり優しすぎる先生は、強いのです。
叱らないから、いい。
優しすぎる先生は、あまり叱ることはしません。語気を荒くしたり、大きな声を出すことは、相手に恐怖感を与えるだけでなく、自分自身も疲弊してしまうことを知っているからです。優しすぎる先生は、恐怖感で相手をコントロールするのではなく、相手の思いに注目してコミュニケーションをとろうと努めているのです。優しすぎる先生は、叱る以外のコミュニケーションを大切にできる先生なのです。そして叱ることにあまり意味がないことに気付いている先生なのです。(もちろん命の危険が迫るような場面は別ですが)
無理をしないから、いい。
私が教員時代、元気一杯の(いわゆる荒れた)学年を受けもった時のことです。1学期当初、「もっと叱ったほうがいい」と同僚や保護者から厳しい声をいただきました。焦った私は、ある時、怖い顔を作り、思い切って叱ってみました。しかし、叱り慣れていないため、声が裏返ってしまったのです。その時、ボソッとある子どもが呟きました。「先生、叱るの下手」。その一言により教室がドッと笑いに包まれました。思わず私も笑ってしまいました。子どもは、大人を本当によく見ています。無理をしなくていいのです。
最後までお読みいただきありがとうございます。このブログは先生応援ブログです。サクッと読めて、ちょっと心が軽くなる。そんなブログを目指しています。スクールカウンセラー神村でした。