教員時代、5年生の担任は9回。スクールカウンセラーになってからは毎年5年生の全員面接。これらの経験から、あらためて5年生という年齢は、面白く、そして難しいと感じています。こんにちは、スクールカウンセラー神村です。今回は「小学5年生が思っていること」の第一回目。テーマは5年生が「学校で楽しいと思っていること」です。個人が特定でできないよう加工して紹介します。
漢字
スクールカウンセラーとして1学期の全員面談をしていると、「勉強が楽しい」と言う子は必ずいます。「何が楽しいの?」と聞くと「漢字」と答える子が結構の割合でいます。なぜでしょう。それは漢字が頑張りやすい学習だからだと思われます。1年生の時から漢字の覚え方は繰り返し学んできています。そのため、頑張る方法を知っているのです。つまり5年生の多くは、頑張りたい気持ちをまずは頑張りやすい漢字で発揮していると言えるでしょう。頑張る方法を増やしていくことが、その後の成長のポイントかもしれません。
自分で決める時間
子どもにとって1番人気の時間は休み時間。しかし中には、休み時間が苦手な子もいます。その多くは「外遊びが苦手」「一人で遊びたい」「おしゃべりが苦手」という理由。つまり、休み時間はみんなで外遊び、というルールに馴染めない子が一定数いるのです。そんな子たちの好きな時間は、雨の日の休み時間。タブレットやお絵描きや折り紙など。思い思いにやりたいことを自分の席でできるからだそうです。学びの形も自分で選んでいく時代。休み時間こそ、自分で過ごし方を決められるといいな、と思います。
叱ってくれるから
「私の悪口言ってませんでしたか?私叱ってばかりで…」。全員面接をしていると、5年生担任の先生に、恐縮しながらよくこのように聞かれます。しかしそんな先生に限って、悪口どころか4月の早い段階で子ども達の信頼を得ています。「新しいクラスが楽しい」という子どもの多くの理由は「先生がきちんと叱ってくれるから」。ルールが混在しがちな新高学年の中に、安定した大人の基準(規律)を示すことは、前思春期の子どもたちにとって、心地よい安心感と信頼感をもたらします。
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